Fuchsiaは大きく4つのレイヤーで構成されており、これらのレイヤーを重ねた状態をケーキ(layer cake)に喩えている。
Zircon はいわゆるカーネル部分。Linuxではなく、LK (Little Kernel) をベースとしている。LKはAndroidのブートローダーやTrusty TEE にも実際に利用されている。 AndroidやChrome OSなどのOSはLinux上に構築されるが、FuchsiaはZircon上に構築される。つまりFuchsiaはLinuxではなく、システムコールもLinuxのそれとは異なっている。 加えて、Zirconはシステム内のプロセス間通信で利用されるFuchsia IDL(FIDL)と、C/C++のバックエンドを提供する。
Garnet はネットワークアクセスに必要な無線LANやBluetoothのドライバなどをはじめとするOSが必要とする低レベルなシステムサービスを提供する。GPUを用いたグラフィックレンダラーであるEscherや、ソフトウェアのパッケージ管理を行うAmber、XiというGoogle製エディタのエンジンなど、さまざまなものが含まれる。
Peridot はフレームワークを担う部分。例としては、Story、ModuleといったFuchsiaのコンテキスト管理の仕組みやLedgerという分散ストレージの仕組みが含まれる。
Topazはもっとも上位の層で、メインのホームUIやその他のシステムアプリなどを提供する。Topazではアプリ開発の標準SDKとして Flutterをサポートする。